マンションにありがちな間取りを、リフォームによってリフレッシュ。「若い世代に合ったモジュール」を意識して、あえて廊下を端に配置し、収納スペースのレイアウトを変更している。小さなプランの工夫で、空間の印象を大きく変化させた点が印象的。仕上げ材にも工夫が見られ、壁の一部はコンクリート仕上げに。床や建具の木材にも変化をつけ、縦格子のような障子をプラスして、現代らしい和モダン空間に仕上げている。
築38年の瓦屋根の住まいを改修。吹き抜けをプラスして開放的な印象となったリビングは、外での食事やたき火を気軽に楽しめる庭との一体感が感じられる。使い勝手が悪かった水まわりも改善されており、リフォームのお手本として地域に発信してもらいたい好例。改修前の住宅の面影を残しつつ、住み心地を向上させて見た目に美しく仕上げたプランは、大規模リフォームの大道とも言えるだろう。
祖父から譲り受けたという古い民家を、若い家族の暮らしに合わせてリフォーム。細かい和室で仕切られた昔ながらの日本の間取りに手を加え、回遊できる廊下と部屋をレイアウトした。立派な赤松の梁は残し、家の歴史が感じられる空間を実現。既存住宅の暗い印象や使い勝手の悪い水まわりを改善させ、心地よい開放感を演出したことで、現代のライフスタイルにも対応する住まいを提供している。
築44年の家のフルリフォーム例。スーパーウォール工法で住まいの気密性・断熱性を高め、さらに高性能スーパーウォールパネルで耐震性も向上。快適かつ安心して過ごせる住まいとなっている。住宅密集地の中、いかにして自然光を取り入れ、快適に過ごす住まいにするかという課題に対しては、2Fリビングに改修したことで解決。室内には国産天然木を使用しており、自然素材のぬくもり感漂う空間に仕上がっている。
キッチンとリビングに回遊性を持たせて、使い勝手がよさそうな住まいに改修した好例。玄関ホールとリビングの間に室内窓を入れ、ゆるやかにつながりを持たせつつ、空間を仕切るアイディアも秀逸。パブリックゾーンとプライベートゾーンの2方向から水まわりへとアクセスできるプランは、トイレを2個設置できないマンション特有の課題もうまく解決し、建主のライフスタイルに合わせた細やかな配慮が感じられる。
デザイン関係の仕事をしている建主のために、回遊性を持たせた「和モダン」空間を提案。現代のライフスタイルに合わせたプランは、光の取り込みと外への視線も意識されており、実際の広さ以上の開放感が感じられる。共働きの建主ご夫妻のために、家事の負担を軽減し、暮らしやすくするための配慮も好印象。隅から隅までディテールが納まっており、完成度が非常に高く、設計士の力量が感じられる。
一見、リフォーム後もプランを大きく変えていないように見えるが、動線が細かく工夫されており、建主の生活を細やかに配慮した間取りに丁寧な仕事ぶりが感じられる。特に、各スペースからLDKへアプローチできる回遊動線は高評価。複雑に動き回ることができる動線から、日々の楽しい暮らしがイメージできる。収納計画も充実しており、ちらかりがちな子供との暮らしをサポートする住まいとなっている。
二世帯住宅の断熱リフォーム。二世帯住宅のリフォームではふたつの世帯をどういう関係でし直すかが課題となるが、重要な部分に絞って改修し、最小限の手数でまとめた仕事ぶりが評価された。ふたつの世帯を完全に切り分けることなく、水まわりを介しながらゆるやかにつながるプランもユニーク。子世帯と親世帯、それぞれの生活に合わせた細やかなプランに、住む人に対する細やかな配慮が感じられる。
以前は150㎡という広さを使いこなせていなかったため、空間全体を有効活用できる住まいに改修。緑が眺められる窓を新たにプラスして、家本来のよさと周辺環境のよさを引き出している。南側にはキッチンを配し、北側に庭を配置。一般に南庭がベストだと考えられているが、夏の強い日差しが室内に入りにくく、植物が室内に向かう北庭の魅力はこの事例からも伝わり、今後評価されていく事が予想される。
日当たりの悪い1FLDKから2FLDKへとプランを改修。改修によって玄関と玄関収納が広くなっており、回遊性のあるプランになったことで、住み心地のよさが格段にアップしている。屋梁や垂木、野地板を白で仕上げて、全体がすがすがしく、気持ちのよい空間に。古材の色をそのまま生かしたリフォーム例はよく見るが、色そのものを大胆に変えるプランにあえて挑戦したことで、よい効果が生まれている。
非常に誠実な古民家の改修例。圧迫感のある1階天井を一部吹き抜けにしたことで、開放感のあるリビングを実現している。壁収納を活用して、空間全体を広く使えるプランも好評。既存の高いブロック塀を撤去し、温かみが感じられる木塀を新設している点に、周辺地域への細やかな配慮が感じられる。目を引くような派手さはないが、欠点を一つひとつつぶしながら、暮らしやすさを向上させる丁寧な仕事ぶりが評価された。
暗く、使いづらい住まいを改善するために、各室をつなげて開放的な空間に。大きな窓で明るさと風通しのよさを提供している。梁に用いられていた古いタイコ材を、改修で現しにしたことで、住まいの歴史が感じられるデザインに。性能についても十分配慮されており、開口部や壁・床・天井にそれぞれ適した断熱補強をプラスしている。温暖な九州でも建物性能に気を配り、新築相当の性能レベルを達成した点も評価された。
総評
60代の建主ご夫妻のために、将来を見すえて住まいをリフォーム。床座の姿勢から立ち上がる時の負担を軽減できるよう、気軽に腰かけられる工夫が随所に施されており、安心して暮らせる住まいに仕上がっている。愛犬と気持ちよく暮らすための細やかな配慮も好印象。建物性能が非常に高く、G1レベルの断熱性能と建築物省エネルギー表示制度のBELS★5を取得しており、丁寧で誠実な仕事ぶりが高く評価された。