改修前は倉庫兼住居としていた建物を、改修によってより住み心地よく、楽しい住まいに。バイクガレージが直結した1階は、愛車と対峙する空間として建て主の個性が強く打ち出されている。白を基調にしたLDKはスタイリッシュなデザインに加え、トップライトからの光で開放的な空間に。鉄骨を躯体とする建物の形状はそのまま、中をがらりと変えることで、古い物と新しい物がうまくミックスされた住まいを作ることに成功している。
建て主は築144年の古民家を購入したうえで、改修を希望。必要な個所には手を加え、残すべき部分をバランスよくジャッジすることで、ヴィンテージジーンズのように暮らしになじむ住まいとなっている。古さを生かしながら、「暗い」「カビ臭い」といった古民家のデメリットを克服すべく、サッシを全面取り替え、断熱改修を実行。「カリフォルニアのサーファーのようにラフに暮らしたい」という建て主のイメージをまさに体現する空間となった。
建て主の実家である築130年の住宅を改修。空間をまとめるのが難しい古民家の改修を、格子の衝立や小上がり、囲炉裏といった和のモチーフを巧みに組み合わせることで、住まい全体をバランスよく、心地よくまとめている。外部の形状には手を加えず、躯体もできるだけそのまま生かしながら、耐震性・断熱性・バリアフリー空間といった現代生活に必要な機能をプラス。古い建物が持つ力を生かしつつ、空間性能も大胆に改善させている。
「寒い・暗い・怖い」のイメージだった築90年の住まいをリフォーム。広い玄関には気軽に会話できるベンチを配したり、既存の梁や梁を生かした内装デザインに挑戦したりと、先人が残した古きよき空間を生かした住まいとなっている。台所と生活動線を見直し、キッチンから水まわりまでの動線をスマートに整理。さらに、風の流れや明かりの取り入れ方、電源の配置などに配慮したことで、明るく、快適な新生活をイメージさせる住まいとなった。
新たに購入した築55年の建物を、より暮らしやすくリフォーム。自然素材を多用したいという建て主の要望に応え、無垢の床材や漆喰の壁材、古材の建具など、この建物にふさわしい素材で仕上げた。既存の壁を一部取り払って約30坪の広々とした空間を確保し、南側には自然光がふんだんにさし込む、明るい縁側を増築。改修時に必要となる、「捨てる」「生かす」を判断するバランス感覚によって、ひとつひとつの空間が絵になる住まいとなっている。
減築という都市における改修の課題をクリアし、コンパクトながらも必要な物を入れ込んだ、過不足のない住まい。キッチン収納を含む収納をすべて造りつけで仕上げ、機能的にもビジュアル的にもスマートな空間に仕上げている。キッチンから水まわりへの動線も巧みに整理されており、生活上の機能は各段にアップ。外壁に吹付断熱を施したという外観は、改修前とがらりとイメージを変えており、建て主の期待に十分に応えた改修となっている。
建て主は建売住宅を購入後、自分のスタイルに合わせた庭にしたいとリフォームを依頼。スペース全面に手を入れつつ、既存のブロックやアプローチの飛び石を再利用するなど、バランスのよいデザインが注目された。建売住宅の可能性を広げる、リフォームプランの好例。市販のエクステリア商品をうまく取り入れつつ、アウトドアリビングとして使えるコーナーを提案するプランは、家族のライフスタイルを豊かに広げてくれるだろう。
「将来的に、ペット同伴のカフェとして営業したい」という特殊な要望に応え、景観を生かしつつ、内外の一体感を重視したデザインに。無垢の床材や部分的に施工した板張りの壁、薪ストーブなど、住居としてはもちろん、カフェとしても対応できる空間に仕上っている。デザイン性を重視しつつ、耐震補強も入念に行うことで、より長く、安心して暮らすことができる住まいに。テラスに薪ストーブ下と同色のタイルを貼り、内外の一体感を強調している。
接道の問題で解体・建て替えが難しかった車庫を、リフォームによって快適な住まいに。既存の梁を一部アクセントとして生かしつつ、開放的に仕上げた空間は、これまで車庫だったとは思えない快適性に満ちている。窓の位置を変更したり、補強の柱や壁を加えたりしているが、これらの改修部と既存の部分、新しい空間が自然に溶け合い、バランスのよい空間に。キッチンや水まわりは家事動線にも配慮されており、タイトな空間を十二分に生かしている。
既存の中庭に向けてプランを開くことで、心地よいプライバシーを確保した空間に。新たにウッドデッキを配した中庭は、アウトドアリビングとして活用できるよう配慮されており、ここでリラックスしながら過ごす建て主の家族の様子が、容易にイメージできる。高い勾配天井のLDKは、梁を空間のアクセントに。段差を抑えてバリアフリーに仕上げ、さらにキッチンからバックヤードにかけての動線を整理し、家族全員にとって心地よい住まいとなった。
明治元年に建てられたという古い家屋には、建て主の思い出も数多く残っており、「できるだけ既存の建具や梁を生かしたい」という要望がリフォームにおける大きなテーマとなっている。永年家を支えてきた梁や柱は残しつつ、住みづらかった動線を整理し、室内の段差を解消。ご高齢である祖母の生活スペースには、特に細やかな配慮が感じられる。玄関位置を変えることで住まい全体の印象が変わり、空間全体をうまくまとめることに成功した。
80代のご主人が生まれた年に建てられたという、思い出が詰まった家を改修。離れて暮らす家族が集いやすく、ゆったりと過ごすことができるよう、これまでの趣を残しながらワンフロア感覚で暮らせるプランを提案している。建具をすべて引き込み式にすることで、開放感のある空間とスムーズな動線を実現。耐震補強を行うことで、安心して暮らせる住まいとなった。これから増えると思われる高齢者のための改修の好例といえるだろう。
築100年の建物をリフォームし、古材を取り入れながらオンリーワンの空間を完成。天井を高く上げた開放的な空間に、あえて裸電球を合わせることで、吹き抜け全体に温かみのある光を回している。暗くなりがちな室内を改善するために、新たに天窓を北側に設け、やわらかな自然光をプラス。自然素材を多用して室内を心地よく変身させ、さらに既存の3つの瓦屋根をひとつの大屋根にまとめたことで、外観もドラマティックに変化させた。
総評
家族の成長によって生じた、住みづらさの解消のためのリフォーム。「改修前のデザインの雰囲気を残したい」という建て主からの要望にも応え、足りない物をプラスし、生かせる部分は生かした結果が、リフォームの成功につながった。「森を感じながら暮らしたい」という建て主の思いのもと、狭かったダイニングキッチンを敷地横の原生林に近づけるイメージでデッキ側へ増築。さらに窓を増設したことで、驚くほど開放的な空間となっている。