「懐かしい感じがする」「なんだか気持ちよさそう」と、根強い人気のある平屋。
それもそのはず、かつて日本の家は平屋が当たり前でした。
いわば平屋は、日本の家の原風景なのです。
しかし平屋には懐かしさだけでなく、効率的な生活動線や性能面でのメリットも。
平屋の魅力を存分に活かした住まい4選を紹介します。
平屋のよいところってなんだろう?
最高の平屋をつくるコツを教えて!
光・風・緑を取り入れて開放的に!
屋根のかたちで空間に
変化をつくっても
オープンな平屋を建てたいけど
道路の交通量が多くて
プライバシーが心配
家全体の配置計画で工夫をしましょう
車寄せでワンクッション置くのも
手なのデス
平屋で注意しなければならないのが、プライバシーの確保。
たとえば街中ならリビングを2階にする手もありますが、平屋は生活のすべてが1階になるため、人里離れた土地でもない限り、プライバシーを意識した配置計画が必要になります。
この実例では、念願の平屋を建てるべく、1年がかりで緑豊かな公園に近い土地を探したそう。
ただしネックとなったのが、表側の交通量の多い道路でした。
そこで道路に対しては開口部を最小限にして、公園サイドに生活の中心となるLDKを配置することに。
さらに車寄せで、LDKの庭と道路との間にワンクッションつくり、車寄せから奥をプライベート性の高いエリアとしています。
車寄せは板張りでナチュラルな雰囲気。
ガレージと異なり閉鎖的な印象を与えることもなく、ほどよくプライバシーを保てます。
そしてLDKにはフルオープンスタイルのサッシを採用し、庭と公園の緑を存分に味わうことが。
表道路の交通量にわずらわされず、休日はガーデニングやバーベキューを楽しんでいるそう。
平屋だと部屋数や十分な
収納スペースを
とれるか
心配なんだけど……
天井高さを利用して
ロフト
(小屋裏収納)をつくれば解決さ
2階建てにはしたくない。けれども平屋は部屋数や収納スペースに難がありそうで……。
こんな心配のある方は、天井高さを利用してロフト(小屋裏収納)をつくるのがおすすめです。
収納スペースとして使うのはもちろん、ちょっとした昼寝や隠れ家的な場所にしたり、来客の宿泊場所としても使われることも。
空間全体にも立体感が生まれます。
ロフトは法律上では「小屋裏収納等」と定義されており、天井高さが1.4m、床面積が階の1/2以下など規定があり、これを満たさないと2階建てとみなされてしまいます。
自治体により解釈が異なり、用途が制限を受けるケースもあるので、地元の工務店によく相談してみましょう。
平屋=日本家屋の
イメージをもつ人もいるみたい
イマドキな平屋って
どんなデザインがあるの?
イメージにとらわれず
自分好みにするのがいちばん!
可愛らしくコンパクトに
暮らしたい人にもオススメなのさ
平屋というと、縁側と障子がある昭和なイメージを連想する方もいるようです。
もちろんそんな平屋も素敵ですが、自分好みのインテリアにこだわった個性ある平屋も、またよいものです。
この実例は、「外も内も可愛らしい家」をコンセプトにしたシャビーシックな平屋。
漆喰塗りの白いファサードとコーディネートして、床・天井も同系色でまとめています。
ドアや照明などのパーツも、随所にこだわりが。
可愛らしい見た目の一方で、性能面でもすぐれた実力を備えています。
屋根には太陽光パネルを載せ、開口部には断熱性の高い窓を。
さらにコンパクトで無駄のない間取りにすることで、エネルギーのロスを減らしています。
懐かしくて新しい、平屋の家。
心地よい暮らしのためには、間取りづくりや、風・光の取り入れ方など工夫も必要です。
地元の信頼できる工務店をパートナーに、自分らしい素敵な平屋を建ててみましょう。
平屋の魅力は何と言っても、ゆったりとのびやかな家を建てられること。
1・2階を上り降りすることなく、1フロアで生活を完結でき、家事動線をコンパクトにできるというメリットに加え、建物の高さが低いため、地震や強風などに対する安定性も高いという構造面での特徴も挙げられます。
注意したいのは、プランが横に長くなりがちなので、中央に光と風を取り入れること。
この実例は北側が道路に面しているため、雑木林をのぞむ南側に大胆に開口部を設けたケース。
窓は天井いっぱいの掃き出し窓にして、光・風そして、庭と雑木林の緑を取り込みます。
また空間が単調にならないよう、屋根は片流れに。
視線がより南の雑木林に誘導されて、いっそうの開放感を感じられます。
シャープなデザインと室内外に使った木が調和して、モダンであたたかみのある住まいとなっています。
ちなみにこの家は2世帯で、ルーバー横のアルコーブを境に親世帯・子世帯が分けられています。
各世帯が分離した2世帯住宅というと、とかく1階・2階で分けがちですが、平屋にするというのも、一つ屋根の下でほどよい距離感が保てて秀逸なアイデアです。
西日本グッドパートナー(株)(大分県大分市)