【OMソーラーのある平屋の家】茨城県下妻市
LIXILメンバーズコンテスト
新築部門・地域最優秀賞受賞作品
家族構成:夫婦+子ども
構造:在来軸組工法
規模:地上1階建て
延床面積:94.68㎡
設計・施工:株式会社柴木材店
平屋住宅でありながら、内と外とのつながりを意識することで空間的な広がりを演出し、開放的な住環境を実現。「閉じる部分」と「開く部分」を機能的に配置した質の高い外構空間も特徴の一つです。
「大きな家は必要無いが、適度な広さのリビングは欲しい」というお施主さまからの要望に対し、柴木材店が提案したのは、コンパクトでありながら開放感のある、狭さを感じない平屋住宅でした。
工夫の一つが、屋内と屋外の境界線を曖昧にし、リビングに開放感を持たせること。開口部に面した南側のリビングは、屋外に設置したデッキと一体化させるとともに、深い軒の裏部分とリビングの天井を同じ板材で仕上げることで、屋内と屋外の連続性を際立たせています。リビングと屋外をつなぐ開口部には、LIXILの「オープンウィン スライディング」を採用。サッシを全開口にすると、屋外との空間的な一体感がさらに増します。リビングに隣接する和室などにも開放感を生む仕掛けを施しましたが、建物の性能はZEH基準をクリアするレベルを確保しており、暑さや寒さに悩まされる心配もありません。
プランは、より効率的な動線を可能とする回遊式とし、共働きの子育て世帯であるお施主さまの暮らしをバックアップ。ダイニングからキッチン、洗面室、脱衣室、浴室が一直線につながっているので、まだ小さいお子さまが入浴している様子などをキッチンから見守ることも可能です。
日本の原風景へと溶け込むような美しい佇まいの外観デザインと外部に開く外構空間で、地域の風景をつくり出すことにもこだわりました。デッキの前に広がる庭園部分は木製のフェンスで囲い、閉じる部分と開く部分をバランスよく配置したのもポイント。室内と屋外、そして地域と住宅といった、あらゆる「つながり」を大切に想うからこそ実現できた住まいだと言えそうです。